1週間ほどまえ、海辺の公園を通りかかった時、古いベンチに花が飾られているのを見た。昨日そのベンチの前を通りかかったら、まだその花が飾ってあった。公園のベンチの背もたれには、金属のプレートが貼られ、字が刻まれていた。
それを読むと、30歳で亡くなったマイクという男性の家族や友人が、故人を偲ぶ内容だった。そのベンチの古さから、また亡くなった年がかなり以前であることから、何かの記念日に、故人の家族や親しい人たちが、このベンチを訪れ、花を飾ったのだろう。 おととしの夏、ロンドンに旅した時にも、公園には同じようなベンチをよく見かけた。イギリスには香典という習慣がないので、その代わりに慈善団体などへ故人の家族や友人・恋人が寄付するという。その寄付の証が公園のベンチ、それも故人が好きだった景色が見渡せるところの置くのだそうだ。 そう思って回りを見回すと、同じような古い木のベンチが沢山あるのに気が付いた。 そのほとんどが、歩き疲れた人が思わず座りたくなるような、例えば湖の水際であったり、静かな公園の林の中、海が見渡せる丘の上などに、置かれている。 人が座っていないベンチは、ちょっと寂しげな風情があるが、ベンチや椅子のある風景は、人のぬくもりが感じられる。木の古いベンチひとつひとつには、それを寄贈した人たちの思いが込められている。 ※ 最近日本でも東京都が「思い出ベンチ事業」を始めたそうで、ベンチの増設や更新のため、個人や法人から寄付を募るという。また、寄付者は、その公園での思い出や人生の節目に当たってのメッセージなどを、ベンチに刻んで残すことができるらしい。
by amtask
| 2007-01-28 11:46
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Comments(2)
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はっちゃん
at 2007-01-30 09:14
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おはようございます。朝です\(^o^)/
コチラ今日はお天気で昼間はコートがいらないぐらい暖かくなる予報。 お国に寄っていろいろですね。 こう言うことは暮らしてみないとわからないですね。 故人を偲んでそこに腰かける人の姿もちょっともの悲しく思われますが・・・ ベンチのある風景、どれも素敵で、ますますバンクーバーへ「何時か、行くぞー!」って思っちゃう(^_-)-☆ 観光ではない何気ない自然・・・これこそ暮らしてこその楽しみですね。
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amtask
at 2007-01-31 10:00
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はっちゃん Good evening! 今30日の夕方です。
今日は晴れて暖かくなりました。日も長くなり5時過ぎまで明るく、今にも花が咲きそうな春の気配です。 ベンチやイス・自転車のある風景に、心惹かれるのは、人がいなくても、人を感じるからでしょうね。 花を追って、F子さんとバンクーバーに来て下さい。F野さんともどもお待ちしています。
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