8月5日の日曜日、バンクーバーの名物行事Pride Paradeが行なわれた。
昨年初めて見たときは、見るものすべて珍しく、びっくりすることもたくさんあったが、今年は2年目、前の週もっと刺激的なNaked Bike Rideを見た後なので、驚くことも刺激も薄らいでしまった。それでも最後まで見てしまったのは、パレードの熱気とパワーに圧倒されたからだろうか。 いわゆる「ゲイパレード」にバンクーバー市長が現れたり、バンクーバーの警察・消防・銀行・教会までが監視するのではなく、共に楽しんでパレードに参加するというのが、日本人の私には、やはり新鮮に感じられた。 沿道のバンクーバー市民が、彼らに対して眉をひそめるのではなく、友人や同僚を見つけ声援を贈っているのを見て、人に迷惑をかけないなら、お互いに認め合うおおらかさと優しさを感じた。 また、バンクーバーという街・カナダという国が、ここは人種の坩堝ではなく、人種のモザイクであることを主張している行事だと言う気がする。それぞれの個性・文化・習慣を否定せずに保ちながら調和を持って纏まっているのが「モザイク」の所以である。 バンクーバーの人々は、多数派である必要はなく少数派でもプライドを持って生きられると言いたいのだろう。 そう考えれば、ただ派手なだけの商業的なパレードではなく、裁判所のクルマに書かれた「子供には両親が必要」という教訓的な言葉があり、赤ちゃんを乳母車に乗せて加わったカップルもいた。恵まれない赤ちゃんを養子に迎えたカップルなのだろうか。またエイズ対策に虹色の小さな袋に入ったゴム製品が沿道の人に配られるのを見ても、人々がこのパレードを真面目に捉えていることが分かる。 昨年同様、12時の開始と共にオートバイの行進が始まり、2時間それぞれの団体・個人の趣向を凝らした行列が繰り出した。派手に着飾った女性(?)が現れれば、歓声をあげるが、一糸も纏っていない老紳士が現れても、沿道の人は驚く様子もない。一番インパクトがあるのが、肉体の逞しさと美しさをそなえた男性達が荷台で踊るトラックだった。なぜかカナディアンは女性より男性の方が脱ぐのが好きなようだ。 2時間が過ぎて、パレードの行列の後に沿道の観客も加わりパレードが過ぎ去っていった。 このパレードが終わると、バンクーバーにはちょっと淋しい秋が来る。
by amtask
| 2007-08-10 11:11
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Comments(2)
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rabbitjump
at 2007-08-10 13:37
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確かに、先日の一糸まとわぬスタイルを拝見したせいでしょうか、、
本当にオープンな楽しいパレードとうつっています。 慣れって恐ろしい?^^ それぞれの主義主張がはっきりしているのでしょうね。 私などあっちへこっちへといつもフラフラ・・・ いいことは見習わなくてはと思いますが 長年の沁み込んだ性格はなかなか難しいものがあります。。
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amtask
at 2007-08-11 16:15
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rabbitさま
こんばんわ。確かに、慣れって恐ろしいですね。でも慣れるから 環境に馴染んで生きていけるのだと思いますが、それでも 慣れたくない事もあります。どんなに見慣れても、自分が一糸纏わぬ姿で、人前に・・・考えられません。
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