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10年ぶりに見た明治神宮の花菖蒲

東京も数日前に梅雨入りしました。
今日は雨ですが、梅雨にしては雨は少なく、比較的過ごしやすい初夏の陽気が続きました。
日本滞在の前半は、税金の申告や用事で忙しく楽しむ暇がなかったのですが、ようやく5月末頃から、花を見に行ったり、お友達とランチする時間が持てるようになりました。
カナダに移住後、6月の初旬にはバンクーバーに戻ってしまうので、いつも時期が早過ぎて見られなかった明治神宮の花菖蒲、10年ぶりに見に行きました。それも10年前に見に行った時と同じ友人が、付き合ってくれました。

平日なのでそれほどの混雑もなく、お天気は曇り、花菖蒲を見るには絶好の日よりでした。
入口を入ると、まず目に飛び込んできた景色は大きな蓮の花が浮かぶ池!10年前にもこの池は有ったはず、同じ時期なので蓮も咲いていたはず。でも蓮の花は、私の記憶から完全に消え去っていたようです。
大きな蓮の花が見ごろで、私はここに花菖蒲を見に来たことを忘れるほど見事な蓮の花でした。
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少し歩き進むと、見慣れた花菖蒲の光景が広がっていました。でも10年は花菖蒲は水の中に咲いていたような記憶があるのですが、乾いた土の上で咲いている花菖蒲がちょっと可哀想。やはり花菖蒲には雨や水辺が似合います。それに時期が少し早かったのでしょうか、まだ満開ではなかったのです。
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それでもきれいに咲いている品種もありました。
沢山の種類の中から目についたもの写真に撮りました。
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庭園の中はきれいに保存、整備されていて、茅葺屋ねの東屋の景色も日本的で落ち着いた雰囲気。ここが都会の真ん中であることを忘れてしまうほどでした。
 
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明治神宮にはいくつかのパワースポットがあるというのですが、その一つがこの清らかな水が湧き出る井戸。
10年前に来た時、ほとんど人影もない、ひっそりした井戸を見に行った記憶があるのですが、10年後の今、、管理人のような人が監視していて、見学者を一列に並ばせて、3人ずつ井戸の水に触らせてくれるのです。3人が手を少し水に触ると、監視員のおじさんが、「はい、次の3人の人どうぞ」と言うのです。並んでいる人を見ると、半分ぐらいは外国人のようでした。
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本来の清正井は、涸れることなく湧き出る清らかな湧水によって、強い浄化作用が満ちているパワースポットだそうですが、次のような注意が必要だとか。
「清正井は陰陽道でいう陰陽がはっきり出る、陰呼(いんこ)という作りになっていて、大勢の人が訪れたために、人々の邪気が溜まってしまい、負のパワー、負のエネルギーが渦巻いている」。
なので、「雨の日や、夕方薄暗くなってから、清正井を訪れると、負の気を身につけてしまうので、雨の日や午後2時以降は訪れてはいけない」というのです。
私達、何も知らないで行ったけど、その日井戸を訪れたのが12時過ぎ。悪い気は貰って来なかったということになります。良かった!と胸を撫で下ろしました。

そういえば、その日のニュースで原宿駅を新しく建て直すということが報道されました。
確かに外国からの観光客も増えたし、建物も古くなったので、新しい広い駅が必要なのだと思いますが、原宿駅の落ち着いた佇まいが失われるのは、ちょっと淋しい気がします。
昔の原宿駅、本当に小さな静かな駅だったのです。
# by amtask | 2016-06-13 14:43 | Comments(4)

東京の初夏

あっという間に予定滞在期間の半分が過ぎてしまいました。
滞在の前半は、比較的お天気が良く、晴れると暑いのですが、日陰や朝夕は肌寒ぐらいの,過ごしやすい初夏の陽気が続きました。
急ぎの用事も終わった5月下旬から6月初旬にかけて、2つの公園に行きました。

良いお天気の週末は、散歩もかねて羽根木公園へ。つつじの時期が過ぎて、お花を楽しむことはできませんでしたが、新緑から夏色に変わりつつある木々の緑がきれいでした。
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6月初日、五反田に用事があり、その帰りに以前から行きたいと思っていた池田山公園に足をのばしました。小さな公園ですが、パワースポットがあるというので、急に脚光を浴びた公園。しかもパワースポットとしては、首都圏では最高の場所だとか。ネットでその公園の説明を読むと、
「池田山公園は風水で言う龍穴に当たり、富士山から発する龍脈が入ってくる場所といわれ、岡山藩主池田家の下屋敷の奥庭だったところ。戦後しばらく私人の邸宅だったが、品川区が土地を取得し、庭園を保存し整備して1985年に区立公園として開園された。」
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また池田山公園の形式は、「日本庭園に多く観られる回遊式庭園だが、池田山公園の場合は高低差があるので、公園の高台からだと眼下の池を覗き込む感じになる。それは「のぞき式」と呼ばれるのだが、そのため0.7ヘクタールと、公園としては大規模ではないのに、なんともいえない壮大なスケール感が生じる。 」
この説明の通り、公園に入って上から池を見下ろした時、「幽玄」という言葉が思い浮かびました。
ここは目黒と五反田の中間あたりに位置する都会なのに、何とも言えない静寂に包まれ、上から見下ろす池の縁には菖蒲の花が咲き、大きな鯉が泳ぐ景色が、緑濃い木々の間から見えて、とても都会の中の公園等は思えないほど。小さな公園ですが、確かにここはパワースポットの場所だと納得できるような気がしました。
正門の反対側の入口から入って、正門から出たのですが、正門の近くには立派な井戸もありました。きっとパワースポットには綺麗な水は付き物なのでしょう。
↓の写真の灯篭は、古くて次の地震で崩れるという代物、でも立派な灯篭でした。
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しっかりパワーをもらった気分で、公園を後にしたのですが、目黒駅に行く途中、不思議な光景を見ました。虹色の雲です。虹雲は彩雲ともいわれ、その雲を見ると幸運が訪れると言われているそうですが、地震の前兆だという話もあるようです。私が見た虹雲はどちらなのでしょう。とにかく、私は初めて虹雲を見たのです。
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虹雲を見た後、しばらく歩いて目黒駅の近くまで来ると、↓のような看板が立てられた工事現場に差し掛かりました。未だ建設中の40階建てのコンドミニアム、完売御礼というのです。「爆買」という言葉が頭をよぎりました。日本でも富裕な外国人が不動産を買っているのでしょうか?
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たった一駅、五反田駅から目黒駅の間を歩いただけで、色々なものを見ることができた午後。やはりあの虹雲は幸運の雲だったのだと思います。というのは、虹雲を見てか1週間経とうとしている今、まだ大地震は起きていないからです。
# by amtask | 2016-06-07 22:28 | Comments(0)

日本へ一時帰国ー初夏のバンクーバーを後にして

早いもので日本に戻って10日も経ってしまいました。
カナダに移住して10年、春と秋の2回、日本への一時帰国を繰り返しているのですが、いつもの年より1か月近く遅い一時帰国で、新しいことを体験し、見慣れない景色を楽しみました。4月後半から5月前半はバンクーバーに居たことがなかったのです。
春から夏にかけてのイベント(特にマラソン大会)が多いバンクーバー、週末になるとバンクーバーのダウンタウンはイベントがある度に、交通規制が敷かれて大変です。ダウンタウンに近い我家の周囲も、イベントの日のある時間帯は、車で出ることも入ることも難しくなるのです。今までこの時期はバンクーバーを不在にしていたので、あまり気になりませんでしたが、週末に出かける予定、来客がある時は、事前に調べておかなければなりません。便利はずのダウンタウンは、不便な街になってしまうのです。
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5月半ばになると、新緑はますます鮮やかさを増し、石楠花やハナミズキが桜に代わって街を彩ります。街の色彩が変わると、歩きなれた道も、はっとするほど新鮮に感じます。
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4月下旬に、いつも通る街で見た白い花、初めて見たような気がします。名前も知りません。
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5月初旬、マーケットで見かけたルバー、大きなルバーを2本買って帰り、ジャムを作りました。食べ残した分は、日本に持ってきて食べています。
トウモロコシは出盛りになると皮付きのまま山積みで売られます。これは重さでなく1本いくらで売られるので、大きくて実がしっかりついているのを選んで買いました。これは1本50セント。2本で約85円位。
日本でトウモロコシ見つけて買おうと思ったら、一回り小さいのが1本150円、高いので買いませんでした。
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5月に入ると、アパートの前の海を通る船も貨物船に加え、遊覧船やクルーズ船が加わり、ますます賑やかになります。ボーっと窓の外を眺める時間も長くなりそう。
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1年で一番過ごしやすいと言われている初夏のバンクーバーに心を残し、5月半ば過ぎ、日本に一時帰国しました。
1年ぶりに3つの花を咲かせてくれたオーキッドが気がかりでしたが、日本では私を待っていてくれた花がありました。バルコニーの片隅に咲いていたシンビジウム。この花は、20年近く前、友人夫妻が初めて我が家に遊びに来てくれた時に戴いた花なのです。家を留守にするとき、仕方なくバルコニーの片隅に放置したのは、雨も降り日が照るので、生き延びてくれることを期待したから。過酷な環境で健気に開花したシンビジウムを見た時は本当に嬉しかったです。
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# by amtask | 2016-05-29 12:24 | Comments(2)

母の日の赤い花

もうすぐ1週間経ちますが、今年の母の日に、偶然にも友人から赤い花を戴きました。
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その日は、私達もしばらく日本に行きバンクーバーを離れるので、親しい仲間が集まってポットラックパーティーを開きました。
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友人のSさんが、ご馳走とお庭に咲いたお花を持って来て下ったのです。
更に、ちょうど1年前、引っ越し祝いに戴いたオーキッドの花が、再び開花したのです。
母の日に偶然戴いた赤い花、お部屋も明るく、私の気持ちも華やぎました。

2年がかりで描いた桜の絵
# by amtask | 2016-05-14 15:31 | Comments(4)

バンクーバーの空き家問題

昨年4月に今のアパートに引っ越してきて1年経ちました。
住んでみて、この街は何とも不思議な無機質的な街だと、あらためて感じています。
移住した直後、英語学校に通っていた時、駅まで行くのに今住んでいるアパートの前を毎日通っていたのですが、その当時、その周辺はいくつかの高層アパートが建築中でした。
この地域の開発は、1990年以降から始まり、今は、ほとんどの高層アパートは完成して、街路樹も大きく育ちましたが、以前住んでいたWest End地域からすれば、まだ無機質的な感じは免れません。
夜になっても近隣の高層コンドに電燈が灯る住戸が少なく、明らかに人が住んでいない空き家も目につきます。近くの大きなスーパーマーケットには、レジに並ぶ人も少ないので経営が成り立つのかな?と心配になるほど。無機質と感じたのは、人が少なく生活感も人のぬくもりが感じられないからだと気が付きました。
私が住むアパートから道路を隔てた、築8年のアパートは1年中、夜になっても数えるほどしか灯りが点かないのです。(写真の左のアパート)
他のアパートも半分電気が灯ればいい方で、街全体に活気が感じられません。全室、夜中灯りが点いているビルがあるとすれば、それはオフィスビルです。
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以前住んでいたのは、ダウンタウンの西、West Endという地域。
今住んでいるところとは対照的に、古くて自然があふれ、静かで庶民的な街。この地域のアパートは殆どが古く、築30年~60年という建物です。
空き家も少なく、夜になるとほとんどの住戸に灯りが灯り、人のぬくもりが感じられました。
住んでいる人達は、地元の勤労者や、古くから住んでいる高齢者も多く、近くには公立の学校もあり、子供の数も多かったのです。

ただWest End地域で住宅を購入し難い理由は、共同住宅の80%以上が賃貸、残りの数少ない、購入できる共同住宅の多くが、色々な厳しい条件が付いているのです。
例えば所有者は賃貸に出してはいけない、ペット不可または制限付き、そして住民の年齢制限があるところも。それはアパートの環境と安全を保つためだと考えられますが、一番の厳しいルールは、貸しに出せないことです。自分が住まなくなったら、売るか空き家にするしか選択肢がないのです。そんな訳で私達は、West end にアパートを、長年かけて探していたのですが、諦めました。そして少し範囲を広げて探した結果、コールハーバーという比較的新しく開発された地域に、今住んでいるアパートを見つけたのです。

コールハーバー地域は、バンクーバーのダウンタウンの北側に位置し、スタンレーパークのウエストジョージアの入口近くからコンベンションセンターにかけての海沿いの地域。細長い地域ですが、高層の建物(ほとんど40階位)なので住宅の戸数は多いはず。でも売りに出されている住戸は極端に少ないので、たとえ有り余るお金があっても買えない状況になっています。
これは以前から社会問題になっているのですが、すべての住戸は誰かが購入・所有しているのに、人が住んでいない空住戸が多いのです。その理由は、所有者が住まない、貸しに出さないから。この地域のアパートの賃貸の制限はWest End地域より緩いはずなのに、貸しに出さないのです。それは所有者の多くが富裕な外国人で、購入理由は、資産の保全・将来の自分達の住まいとして購入する場合が多いようです。保有するだけでもコストがかかりますが、有り余るほどの資産を持つ彼らは、貸しに出す必要がないのです。その結果、空住戸が増えてしまうというのです。

結局、不動産価格も、需要は多いのに、供給が少ないので価格はうなぎ上り。良い物件が売りに出ると、売り出し価格より大幅に上回る金額の購入申し込みが殺到し、価格は高騰。固定資産税の評価額も私達が購入した時より20~25%以上、上昇しました。また貸しに出す人も少ないので、借りて住むにも家賃も上昇。その結果、地元の勤労者が住めないほど、住宅費が高騰してしまったのです。

5月3日付の新聞(Vancouver Metr )に、バンクーバーの空き家問題と、住宅の価格高騰について、次のような記事が載っているのを見つけました。

Vancouver’s dilemma with empty homes (空き家問題で窮地のバンクーバー)
今年3月の調査で、電力の使用状況からバンクーバー市内で、10800住戸(その90%は共同住宅)が1年以上、人が住んでいない空き家だとわかった。何とバンクーバーの共同住宅の8戸に1戸は空き家。一方、他のカナダの大きな都市の全住戸の空き家比率はたった4.8%。
そこでバンクーバー市は今、何とか空き家の数を減らす解決策を考え始めた。
まずバンクーバーの住民を対象にした市の調査では、バンクーバー市の空き家の数の多さ、空き家を深刻な問題ととらえるか、一般的な住民が住めるような住宅を、政府が開発するべきかどうかなどを尋ねている。
また、空き家が多いことの一因となっている賃貸を制限する共同住宅についてとか、空き家の住戸には追加の税金を課すること、またBC州の経済と関連が薄い(外国人)所有者に更なる税金を課すべきかどうかの意見も求めている。そのアンケートの結果は5月16日に公開される。

昨年、バンクーバー市長は、空き家と市場の投機性が住宅の価格を高騰させていると語り、バンクーバー市は、BC州に、短期間の住宅売買を止めさせるためにspeculation tax(投機税)の導入を働きかけているというが、まだBC州の今年の予算には組み入れられていない。
今年の3月、委員会は、資産の所有権を追跡し、空住戸に人を住まわせる法的手段の用意をするよう州に働きかけた。また彼らはスタッフに、所有者が何とか住宅を貸し出させる方法を、飴(インセンティブ・優遇)、と鞭(重い課税など)を使ってでも、解決策を探るよう指示した。

バンクーバーの空き家問題もかなり深刻なようですが、バンクーバー市は、有効な空き家対策を打ち出せるでしょうか?この不思議な街に住みながら注意深く見守っていこうと思います。

※カナダでは、共同住宅をApartmentと呼び、高層のコンドミニアム・低層のフラットもすべてApartment です。「マンション」のいう言葉は使いません。「アパート」の言葉のイメージは、日本とかなり異なります。
# by amtask | 2016-05-08 04:04 | ◎ ひとり言 | Comments(6)