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バンクーバーの空き家問題―市から届いた郵便物

日本から2ケ月ぶりにバンクーバーの家に戻ってきて、まず最初に郵便物のチェックをするのが習慣になっています。たまにCRA(税務署)からお尋ねがあったりするので、郵便物のチェックはとても重要。
いくつかの重要な郵便物の中に、バンクーバー市から10月に届いていた、Empty Homes Tax(空き家税)に関するレターがありました。Public Consultation on Empty Homes Tax(市民協議会)のお知らせです。その内容を要約すると、

「今月(10月)、バンクーバー市はバンクーバー地域の空き家に、新税をかける提案をしました。家の所有者としてはこの新税に驚くかもしれません。そこで我々は(市)は、貴方が市のPublic engagement (公共的関与)に参加することを望んでいます。最終的な結論は、11月に出るでしょう。
バンクーバー市は今、賃貸住宅の空室率が殆どゼロという危機に陥っています。
バンクーバー市は、住民から近隣の住宅が長期間空き家状態になっていることへの不安が増大していると聞いています。この空き家税は初めてですが、市場に賃貸住宅をもたらすことを第一の目的としています。
殆どのバンクーバーの住宅所有者は、この税の影響はありません。
Principal residences(所有者が住む主たる住宅)・借家人・家族が住む住宅には空き家税がかからないからです。
この新税は、別荘や投資用不動産の所有者に、その住宅を事業用不動産として賃貸市場に貸しに出させたいのです。新税からの歳入は、市の借りやすい住宅の為に再投資されます。
我々は、長期間、住宅が放置される原因となる理由・筋書きが色々あるのは理解しています。
この市民協議を通じて、我々はこの税がかからない免税の方法と、空き家の所有者が貸しに出したくなるような税率を知りたいのです。City Council(市議会)による最終的な税率と免税については、11月に決定されます。」

以上がバンクーバー市から来た文書の内容ですが、私共にも送られてきたこと考えると、バンクーバー市の住宅所有者全員に、この手紙が送られているのでしょう。
今年8月に施行された外国人に課される15%追加取得税が決定する前から、空き家税については色々議論されていました。この新税は11月に詳細が決まり、対象となる期間は2017年1月からです。この急に決まった新税が、バンクーバーの不動産市況(売買と賃貸)にどのように影響するのでしょうか。過熱した市場を冷ますことが目的ですが、どの程度、住宅の価格や賃料が下落するかが問題です。

11月半ば過ぎ、この新税は、住宅が空き家とみなされると、市の評価の1%(年間)が課税されることに決まりました。例えば、1ミリオンドル(約8000万円)の家は、1年に1万ドル(80万円)課税されるのです。大変な金額です。今後、暫くこの新税についていろいろな議論がなされると思います。詳細については次回に続きます。



11月初旬には、高校のクラス会がありました。
今回はカナダに移住後初めて、一番最近出席したのはいつだったか、思い出せないほど昔。長い間の欠席が続いている間に、3年に一度のクラス会になっていました。
高校のクラスメートの中には、中学のクラス会で会っている人も多いのですが、今回のクラス会では空白が長すぎて、約半分の人は名前と顔が一致しませんでした。
でも顔を見た瞬間に名前まで思い出せる人、暫く話しているうちに徐々に思い出せる人も居て、気持ちは高校時代にタイムスリップするようでした。
会場が使える2時間半はあっという間に過ぎて、2次会は女子4人で臨時の女子会をしようと、近くのカフェやコーヒーショップで空席を探してみたのですが、日曜日の午後、東京駅の近くということもあり、4人が座れる席はなく、お茶するのを諦めて、私は次の目的地へ向かいました。
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今年の我が家の柿は豊作。9月末に日本に戻った時はまだ、黄緑色の実は、11月に入るとオレンジ色になり鳥がけたたましく飛び交うようになりました。全部鳥につつかれないようにと、2回に分けて収穫しました。
甘柿で結構おいしいのです。食べきれない分は、近所の方へお裾分けしたり、友人に差し上げたりしました。
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11月半ば、バンクーバーに戻る準備で気ぜわしい気分になりましたが、友人との再会の約束は最優先。
三軒茶屋で、数十年来のエレクトーンの友人とランチしました。その友人の家は東横線沿線にあるのですが、最近、東横線の渋谷駅の利便性が悪くなったので、三軒茶屋でランチするようになりました。三軒茶屋に隣接したキャロットタワーの最上階のレストランは眺望がよく、リーズナブルなので、春に来た時もここでお昼をしました。
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世田谷線は東急線ですが、下高井戸駅と三軒茶屋駅(片道20分程度)を往復するだけのローカル線。三軒茶屋駅も駅の周辺の景色も昔から変わっていないので、この駅に着くとなぜかほっとするのです。
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その翌日は、友人Nさんと新宿で遅いお昼をしました。彼女はカナダのアイスホッケーチーム、カナックスを応援して、時々バンクーバーにホッケーの試合を見に来ます。
2時過ぎると、普通ランチタイムが終わる頃なのですが、ホテルサンルートのダイニングは4時頃までランチタイムなので、ここでお昼をしました。このホテルは、私が新宿に勤めていた頃から馴染みのあるホテル。一時帰国のたびに数回ここに来るのです。その日は早々とクリスマスツリーが飾られて、いつものカジュアルな雰囲気がちょっとよそ行きの雰囲気に変わっていました
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遅いお昼が終わって、夕方新宿南口のサザンテラスに行き、お茶しました。
お茶しているとき、彼女のスマホが、新しいニュースを告げる光を放ちました。
その時、米国の大統領選でトランプが当選したことを知ったのです。
夕方5時になると、サザンテラスの電飾が点灯されるので、外に出て見ました。
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今年はピンクが基調で、仕掛けの電飾は、手を触れると色が変わるのは、いつもの年と同じでした。

綺麗なものを見ると、何だか嬉しくなるのも毎年同じ。桜も花火と同じように、きれいなものは何度見てもきれい。帰り際、毎年見ているサザンテラスの電飾、今年も見られて良かった!と思いながら帰路につきました。
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by amtask | 2016-12-06 11:40 | ◎ ひとり言 | Comments(4)
Commented by rabbitjump at 2016-12-06 13:12
空き家とみなされるとすごい税がかかるのですね。
大金持ちは平気で払うかもしれないけれど、
庶民から見ると本当に驚きます。
投資目的の持ち主さんはどんな方法に出るのでしょうか。

日本では高齢化で空き家が多くなりしたが
更地にすると税金が高くなるので
そのまま家を放置しているところもあり、
ご近所さんは雑草や蚊の問題が出て困っているなど
いろいろ問題が出てきているようです。
Commented by amtask at 2016-12-07 09:59
rabbitさん
こんばんわ。
この新税を払いたくない人(主に外国人)は、自分の自宅にするのは無理なので、
貸すか売るしかないようです。
空き家のほとんどがコンドミニアムなので、管理の問題は管理費を払えば済むことなので、
とにかく有効活用してほしいという事なのでしょう。
日本に空き家問題も年々深刻になっている様で、五輪が終わる頃は、
どんな日本になっているのでしょうね。
Commented by semineo at 2016-12-08 00:27
こんばんは
空き家問題はどこも深刻で、カナダでの課税は高いですね。
日本に来られてもお忙しく、
また、楽しく充実した日々を過ごされての帰国ですね。
日本の家には立派な柿が生る木があるのですね・・美味しそうです。
此方もクリスマスのイルミネーションの美しい頃になりました。
そちらも素敵でしょうね。
Commented by amtask at 2016-12-08 02:19
senieoさま
おはようございます。
こちらも珍しく雪が降り、止んでもとても寒いです。
イルミネーション、ここのは日本のより斬新でなく、毎年同じようです。
空き家税だけでなく、政府はとにかくバブルを潰そうと、色々な策を講じていますが、行き過ぎも心配されています。
先日、バンクーバー郊外に住む友人から柿を戴きました。
同じ種類だったので、我家の柿を思い出しながら食べました。
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