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バンクーバー不動産バブル(その後3 2018年2月)

2018年ももう2月も半ばを過ぎました。2015年頃から始まったバンクーバーにおける住宅価格の高騰は、バブルの様相を呈していたようです。そのバブルを抑えるため、2016年の外国人購入者に課せられる15% Transfer tax 、 2018年2月にはEmpty home tax が施行されました。この2つの新税の導入で、加熱した住宅価格を冷やす効果はあったのでしょうか❓
2017年の年末までの経済や不動産に関する記事を拾い読みして、カナダ、特にBC州やバンクーバーの2017年の不動産市場の状況を探ってみました。

[外国人所有者の実態]
バンクーバー・リッチモンドのような高額の市場において、新しいコンドの1/5は外国人が所有している。しかし実際の外国人所有者が所有する割合はもっと高いはずだ。(例えばカナダの企業が所有者になっている不動産の実質的な所有者が、外国人である役員であっても所有者は外国人とはならない。 また、外国人が子供をカナダに留学させて不動産の名義人にすると、所有者が子供(カナダの居住者になっていれば)の場合、外国人が所有していることにならない。そして本当の所有者は、バンクーバーやトロントの中心部の不動産を、潤沢なオフショアマネーで購入するので、住民には手が届かない高値の市場が作りだされてしまう。

バンクーバーで最も好条件の立地に建つコンドミニアムの1sqft(スクエアフィート、約0.0929㎡)当たりの価格は、$1800(カナダドル)、1000sqf (約93㎡)の住戸では、1.8million(約1億6千万円)という計算になる。そのような贅沢な住宅市場での主な購入者の85%が、外国人だという。国別では、中国・フランス・ドイツの順。
外国人買主の割合が、実際にはどれ位あるのか把握しにくい。特に高額不動産を購入している買主が、どこからその資金を持ち込んでくるのか、その資金がカナダの住宅高騰の原因になっていると考えられるので、カナダ政府は必死で資金の出どころを突き止めようとしている。

[2017年の不動産市況]
2017年全体でみると、2015年・2016年で価格急騰した住宅市場は、落ち着きをとりもしたように見える。年末には新規売出し物件が44.5%増加し1891戸となったが、在庫が減り(前年比-5.1%、54,655戸)、過去10年平均より4.4%減少。
ベンチマーク・プライス(比較のための指標価格)は、すべてのタイプで15.9%上昇し、2017年には$1,050,030(約9400万円)となった。
タイプ別では、コンドミニアム(+25.9%)、タウンホーム(+18.5%)、戸建て(+7.9%)。
バンクーバーの不動産協会は、2017年のKey aspect(重要な側面)は、有効なListing (売り出し物件・在庫)の減少が、価格を押し上げた。特にコンドミニアムとタウンホームでの競争は激しく、1つの売出し物件に複数の購入申込みも珍しくない。

[政府の政策]
BCのPremier(州知事) は、ニュージーランドのように、外国人がBC州の不動産を買うことを禁じる政策に反対している。開かれた市場において、そのような禁止は国際社会に間違ったメッセージを送ることになると述べた。

[カナダの経済]
2017年のカナダの経済は良好。人口も増加、失業率は低下し、賃金も高くなった。
Bank of Canadaは政策金利(Overnight interest rate )を2回引き上げたが、それでもまだ低金利(1.25%)である。

[住宅購入に関する政策]
外国人住宅購入者に課される15%のTransfer tax に加えて、2017年には、次の2つの政策が住宅価格に影響を与えた。
1、モーゲージ(住宅ローン)のルールを厳しくし、借主にストレステスト(現在はまだ低金利だが、将来金利が上昇しても、ローン返済が滞りなく行えるかどうか見るのが主な目的)
2、Empty home tax(※参照)

[2017年総括]
以上の2017年の市場の状況を纏めてみると、次のようなことが考えられる。
2017年の価格上昇の一因は、在庫の不足にあるが、特にコンドミニアムの需要が在庫をかなり上回っていた結果、売り手市場になった。その原因は、金利の上昇とモーゲージのルールが厳しくなったため、一戸建てを諦めた人がタウンホームやコンドミニアムに殺到したからだ。
CMHC(the site for housing and mortgage insurance information in Canada.)のアナリストは、2017年の住宅市場には2つの異なるスピードの住宅市場があったと述べた。1つは戸建て住宅でBalanced marketで価格は上昇しない。もう1つは共同住宅(タウンホームやコンド)で、未だに複数の購入申込書が入る状況で在庫が不足し、価格が上昇する市場。

以上が2017年の市況についての記事をまとめたものですが、昨年2017年の夏に綴ったひとり言で、Empty home tax(※参照) についての詳細を書きました。その新税が2018年2月に施行されましたが、この新税で果たして住宅の供給が増えたのかどうかについては、まだ結果は出ていません。しかし、バンクーバーにおいてセカンドハウスを持つすべての所有者(外国人だけでなく、カナダ国籍者、バンクーバー住民も)に、この新税が課されるので、その課税から逃れるため、所有者の中には、新しく購入した家やコンドを貸し出したり、売却する動きも出てきています。
更に、バンクーバーの中心部からBC州の郊外まで、新規の住宅建設計画が進み、すでに建設ラッシュが起きている地域も見受けられるようになりました。数年後には大量の新築住宅が市場に売り出されたり、貸しに出されたりするるはずです。今後のBC州やバンクーバ市の人口の動向と住宅供給のバランスが、住宅の価格を決める鍵となるでしょう。
地元の住民は、金利が上昇しローンの貸し出し条件が厳しくなれば、住宅の取得はますます厳しくなり、住宅価格を抑えなければ、その地に住めなくなってしまうでしょう。今後の価格の動向を、注意深く見守っていきたいと思います
※参照
バンクーバー市は、Empty home tax という従来の固定資産税に追加する新税を決めた。対象者は、指定された地域に本宅でない住宅を所有するすべての人。
所有する住宅がMain residence (生活の本拠地となる自宅・本宅)ではない場合、1年の過半数の日数を貸しに出さなければ、固定資産税評価額の1%を、従来の固定資産税に加えて納税しなければならない。
実際、市はバンクーバー市にある住宅の所有者全員に、本宅か否か尋ね、本宅だと回答した人には、Declaration(宣誓書)を提出させた。一部の例外を除いて、それ以外のEmpty homeを所有する人は、2018年の2月に従来の固定資産税と共に、この新税を納税しなければならない。

<上記記事の出典>
The province, CHSP(Canada Housing Statistics Program), Canadian Real Estate Wealth, CMHC(the site for housing and mortgage insurance information in Canada.)
Vancouver Sun, Street Solutions, Mortgage Broker News, BCREA Housing Market Update



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by amtask | 2018-02-21 04:49 | ◎ ひとり言 | Comments(2)

2018年の嬉しいサプライズ

昨年の12月 MSPMedical Service Plan-公的健康保険)の保険料を3か月分支払ったのですが、請求書を見ると、請求額が前回支払った金額の半分になっていました。

前回の支払いで過払があったのか、不足があったのか、などと疑問に思いながら支払いを済ませ、そのまま忘れていたのですが、今年に入り、友人との雑談の中で、その理由がわかりました。

昨年7月のBC州の議会選挙で、過半数に1議席届かなかった与党のBC 自由党がようやく第一党を確保したのですが、その後、野党の新民主党と緑の党が政権奪還のため連携し、議席の過半数を占める結果になりました。そこで、16年ぶりの政権交代となり、2017718 BC NDP. (新民主党)のJohn Horgan氏が、新しい州首相に就任することになり、彼の選挙公約である、健康保険料の減額・新しく建設された有料の橋の無料化・BCフェリーのシニア料金の一部無料化が施行されたのです。

橋もフェリ―もBC州の住民のうち、利用するのは一部の人達ですが、MSP(健康保険)の保険料は、BC州の住民である以上、支払う義務があるので今回の保険料減額のインパクトは大きいと思います。

政権交代で、橋の無料化とBCフェリーのシニア料金の優遇は知っていましたが、MSP保険料の減額は、政権交代とは結びつきませんでした。

友人達の話では、保険料半額になるのは嬉しいけど、いずれ保険料が不足するのではないか、また政権が変わったら、保険料は元に戻るとか増額されるかもしれない、という意見でした。

確かに、私達が移住して12年経つのですが、MSPに加入した直後の保険料か2人で月額100ドル未満だったのが、去年は150ドルまで増額されていたのです。医療費(歯科診療と薬代は除く)がすべて無料で受けられるカナダの健康保険、高齢化に伴い、保険料を上げざるを得なかったのでしょう。それなのに、選挙公約を守り健康保険料を半額にしてくれたJohnHorgan 氏に感謝しなくてはなりません。

選挙公約はかならず守るというカナダの政治家、庶民の私達にも分かり易くて、たとえ将来保険料が上がっても、納得できる政治かも知れないと思ったのです。


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by amtask | 2018-02-03 16:00 | ◎ ひとり言 | Comments(4)

バンクーバーでも風邪が大流行

今、バンクーバーでは、インフルエンザが大流行、テレビのニュースでも取り上げられるほどです。私の周囲でも風邪(インフルエンザと普通の風邪)が長びいている人が沢山います。

今のところ、我家は風邪をひいていませんが、昨年の10月日本滞在中に、まず私が風邪をひいてしまいました。症状は、まず喉が少し痛み始め、次が鼻水、そして咳。熱は体温を測らなかったのですが、微熱程度だったと思います。

風邪の原因は、日本滞在2週間を過ぎたころ、気温30度という真夏のような暑さの後、真冬の寒さが来て、おまけに雨に濡れて凄く寒さを感じたので、気温の激変に体がついていけなかったからだと思います。それだけなら、自然に治るのを待つのですが、その時、1週間後にイタリア旅行を予定していたので、必死で早く風邪を治すための情報を集めました。

今、私は日本の健康保険は使えません。なので、日本に来る時は必ず、レスベラトロール(※参照 Resveratrol)とエキネシア(※参照 Echinacea)を持ってきます。それは免疫力増強のためにレスベラトロールは毎日、エキネシアは風邪などの感染症にかかった時に必要だからです。

今回、早く治すために、この2つのサプリに加えて、もう一つの方法を加えました。ネットで調べたところ、いくつかの方法(ビタミンCの大量摂取・背中にホカロンを貼る・葛根湯を飲むなど)がありましたが、ビタミンCの大量摂取が簡単で良さそうなので、ビタミンCの粉末を買い、食後やのどが渇くと、ビタミンCの粉末を水に溶かして、頻繁に飲みました。この方法は、ある薬剤師さんが、ご自分が風邪をひいた時はこの方法で治している、というのをネットで読んだからです。2種類にサプリに加えて、ビタミンCを飲み始めて3日ほど経った頃、風邪の症状は大分軽減し、イタリア旅行出発の直前にはすっかり直っていました。旅行には念の為、2種類のサプリとビタミンCを持参しました。

11月末バンクーバーに戻ったのですが、バンクーバーでも風邪が大流行。おまけに今年の風邪は長引くのだとか。1月も半ば近くになって、風邪をひいた友人から電話がありました。「クリマスにひいた風邪が未だ長引いている。何というサプリを飲んでいるのか教えて」と、風邪をひかない私が飲んでいるサプリの名前を尋ねたのです。

「レスベラトロールを毎日飲んで、風邪をひいた時はエキネシアよ」と答えました。エキネシアは、別名「天然の抗生物質」と言われ、カナダでは、近くのドラッグストアでも売っているありふれたサプリ。北米の原住民が薬として用いていたキク科の植物の根から摂れるハーブで、感染症に良く効くのです。私自身、何度かこのサプリで、医者に行かずに治した経験があるのです。

レスベラトロール(Resveratrol)は、大手のスーパーやドラッグストアで売っているのですが、時々売り切れるようです。友人もいくつかのお店を回っても入手できなかったそうで ようやくSafewayというアメリカ系のスーパーで買うことができました。サプリは薬ではないので、即効性はないのですが、習慣的に飲めば、免疫力がついて、風邪をひきにくい体質になるのだと思います。私は67年前から、免疫力増強のために毎日一粒飲んでいます。その効能については、色々な説があるようですが、私達がアメリカのサプリの会社から個人輸入したレスベラトロールを飲み始めてから、風邪をひかなくなりました。カナダに移住した直後、年2回の日本へ一時帰国すると、いつも時差呆けと風邪で、1週間程寝込んでいたのですが、このサプリを摂り始めたら、日本に戻っても、時差呆けは解消されませんが、風邪はひかなくなったのです。たまに風邪をひいても、寝込むことはありません。

以上が私の風邪対策。風邪は薬では治らないと言います。風邪をひいて医者に行くと、カナダでは薬は処方されず、「野菜スープを飲んで寝ていなさい」と言われるらしいです。(まだ風邪で医者を訪ねたことはありませんが)

また、カナダでもインフルエンザ対策としてワクチンの注射が普及していて無料で受けられるのですが、私は受けたことがありません。副作用がこわいし、ワクチンはある特定のインフルエンザにしか効かないというので、受けません。

とにかく風邪対策のキーワードは、「免疫力」。以上の3つの方法は、偶々私が見つけた風邪対策。人によっては、体質やアレルギーなどで不向きの場合もあると思います。自分に合った免疫力増強の方法を、見つける事が大事だと思います。

[参照]

※レスベラトロール(Resveratrol

2011612日放送のNHKスペシャル『あなたの寿命は延ばせる』、ポロフェノールの一種であるレスベラトロールを摂取することで、生命体が飢餓対策として獲得した"サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)"を活性化させ、「老化を遅らせることができる=寿命が延ばせる」と放映されたそうです。

しかしその後の日本薬学会の発表によると、「~実際は長寿遺伝子を直接活性化しないことがわかりました。一方でレスベラトロールは、抗がん。抗動脈硬化。抗肥満、抗糖尿病。抗炎症などの有益な効果は動物実験で数多く報告されましたが、ヒトを対象とした研究ではなく・・・(中略)。国内で健康食品として流通しているレスベラトロールは一般食品であり、安全性に関してもその摂取基準や上限量も設定されていません」という少し否定的なものでした。

日本の薬事法とかで、日本のレスベラトロールの成分は、カナダやアメリカとは違い、葡萄から作られるので、かなり高い値段で売られています。北米のものは、薬事法の縛りがなく、葡萄や、イタドリという植物という安価な材料を使うことができるので、比較的価格が安いです。

最近、レスベラトロールは、アメリカからカナダに個人輸入が不可となり、カナダ産を購入しています。


エキネシア(Echinacea

北アメリカ原産のキク科の植物で、ムラサキバレンギクとも呼ばれます。北米の先住民が薬草として多用してきましたがその後欧米世界に広まり、今日では免疫力を高めるハーブとして世界中で注目されるようになりました。風邪のひき始めにエキネシアを飲んだ時の方が偽薬を飲んだときに比べ、風邪症状の期間が短くなったこと示す結果が出たそうですが、現在のところまだまだ臨床データが十分でなく開発&研究の余地のあるハーブだという事です。


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by amtask | 2018-01-22 04:55 | ◎ ひとり言 | Comments(2)

バンクーバーの不動産バブル(その後2-2017年夏)

衝撃的な15Foreign home buyer tax が施行されて、7月で満1年を迎えた。この新税は外国人(非居住外国人)がバンクーバーの住宅を購入する場合、従来の取得税に加えて15%の追加取得税が課税されるというもの。この非居住外国人に対する課税は、20167月の下旬に発表されて、1週間後の82日に施行されたという抜き打ち的な新税だった。

その大きな目的は、地域の住民の為に、Affordable housing (買い易い・借り易い住宅)を提供する事だ。

その為には、急上昇する住宅価格を冷やし、適正な価格まで住宅価格を下げることだった。そして1年が経過した現在、どのような結果が出たか、少しづつ色々な統計的な数字が明らかになってきた。

もう一つは、新税による税収で、借り易い住宅を住民に供給することだが、その成果を見るためにはしばらく時間がかかるはず。ちょうど1年経った今、住宅の価格が適正な数字に近づいたかどうかを見るために、この1か月間の不動産に関する記事を拾い読みして、纏めてみた。

【売上戸数】、メトロバンクーバーの20177月の売却戸数は2960戸で、前月比-24%・前年比-8.2%・しかし10年平均値と比べると+0.7% という結果になった。

【売り出し住戸数】9195戸で前年比+10.1%・前月比+8

【ベンチマーク価格―前年比】住宅全体の平均値は$1,018,400(8.7)

 住宅の3つのタイプの内訳は、以下の通り。

戸建て住宅$1,612,400(+1.9%)

タウンハウス$763,700 (11.9)

コンドミニアム$616,600 (18.5)


新税導入1年後の数字を並べてみて、数字の意味を考えてみた。

売上戸数は、その直後確かに激減したが、間もなく徐々に回復に向かった。

売り出し住戸数(住宅在庫)については、在庫が増えれば、価格が下がるのが普通だが、統計では価格は下落していない。それは7月が夏休み時期なので、住宅購入は脇において、夏を楽しもうという時期だからだという。

ベンチマーク価格については、新税の為に少し下落したあと、半年後の20172月には元に戻り。その後、新税導入の時点より高くなった。そして1年後の20177月のベンチマークは初めて1ミリオンを超えた。

高額な戸建ての価格上昇はそれほどではないが、タウンハウスやコンドのような集合住宅の価格上昇が著しい。

また上記の統計では分かり難いが、地域によるばらつきが大きく、ある地域では、複数の購入申し込み が入るのに、それは一部の地域、依然として需要の高い地域と低い地域の差が大きい。

その他売れ行きや価格を左右する要因としては、地域だけでなく、価格帯・タイプ(戸建て。タウンハウス・コンドなど)がある。例えば戸建てを売るのに、タウンハウスやコンドを売るのに比べて、2倍以上時間がかかるといった現象もみられる。

外国人購入者については、この新税は非居住外国人を対象とするものなので、この新税導入の直後、外国人の買主が急激に減った。外国人の比率は、導入前の20166月には13%だったが、8月には1%未満になり、最近は3~4%位にまで回復した。(リッチモンドやバーナビーはもう少し高い)

この7月 売り出しは10%以上増えて、売り上げは。昨年比で8%下落した。しかしそれは夏休みという特殊な時期だからということで、価格を押し下げるには至っていない。依然として需要は増加し続けるのに、供給が追い付いていない。15%新税の課税は、供給を増やす効果がなかったからだという。

また、思ったほど住宅購入者の非居住外国人の占める割合は大きくなかったということもありそうだ。

結局、過熱した住宅価格を冷やす効果があったのかどうか。戸建てはともかく、コンドやタウンハウスのような集合住宅において価格高騰を冷ます効果はなく、全体として新税の課税は価格を下げるという、本来の主目的は達成できていない。


バンクーバー市はその後、Empty home tax という従来の固定資産税に追加する新税を決めた。対象者は、指定された地域に住宅を所有するすべての人で、外国人とは限らない。

所有する住宅がMain residence (自宅・本宅)ではない場合、1年の過半数の日数を貸しに出さなければ、固定資産税評価額の1%を、従来の固定資産税に加えて納税しなければならないというもの。Empty home とみなされる住戸を所有する人は2018年の2月に納税することになる。果たして、この新税で住宅の供給が増えるかどうか、注意深くみていこうと思う。


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by amtask | 2017-08-29 03:17 | ◎ ひとり言 | Comments(0)

バンクーバーの不動産バブル(その後1)

衝撃的な外国人に課せられる新税の発効から半年が経ちました。

今年に入って、固定資産税の評価額と税額を知らせる郵便が届きました。
2015年春に住宅を購入した我家も、昨年は固定資産税の評価額の25%上昇したのに、今年は更に31%も上昇。当然固定資産税も増額されるのです。この数値を見ただけでも、バブルだと思うでしょう。
これは我家だけでなく、メトロバンクーバー(※参照)の全域にわたって、価格高騰しているようです。
この異常な価格高騰を抑えるために、連邦・BC州・バンクーバー市は、昨年の夏以降に大きな課税やルール変更を3つも決めて施行しました。
15%の外国人に対する取得税課税は、昨年9月7日付のひとり言で述べた通りですが、
その後2つの重要な課税とルール変更がありました。この合計3つについての影響を考えてみました。

それぞれについて、簡単な説明をしてみると、
①15%の追加取得税については、夏に載せたひとり言で詳しく書いので、詳しい説明は省くが、これは外国人に対するもので、BC州が決めた課税
②Empty home tax(空き家税)は、非居住外国人だけでなく、バンクーバー市に住宅を持つすべての人が対象、課税されるのはEmpty(空き家)とみなされる場合で、固定資産評価額の1%が、毎年バンクーバー市から課税される。
空き家とみなされないためには、所有者(本人・家族・友人)の本宅になっているか、または1年に合計180日以上貸しに出され、30日以上の連続した賃貸期間があればよい。
③Canada Mortgage Rule(国が決めた住宅ローンのルール)の変更
現在は、歴史的低金利のため比較的住宅購入が容易だが、将来金利が高騰した場合、住宅ローンを組んだ買主は、大きな借金を抱えることになる。
詳細は、従来通り売買価格の5%以上のDown payment(自己資金)があればローンが組めるのが、新しいルールでは次の要件が加わった。
自己資金が20%を超えていると、今まで同様に、銀行との交渉でLow ratio insurance (だいたい2.5%)と低金利のローンが組めるが、自己資金が20%未満の場合、Mortgage insurance(ローン保証料)が必要になる。この利率は高く(4.64%)、High Ratio Mortgageと言われている。
またすべてのInsured Mortgage には、Mortgage rate stress testを受けなければならなくなった。これは金利が上昇した場合でも、ローンが返済できるかどうかを見るため。
また買主の住宅関連費用(ローン返済を含む)の所得に占める割合が39%以内であるか、他の借金を含めて44%を超えていないかを見るものだ。
このルール変更の目的は、国民を住宅ローン破産から守るためと、銀行の経営悪化を防ぐためだという。

この3つの新税やルールの変更で、これから先、どんな影響が出てくるのでしょうか。
①15%追加所得税のために、多くの外国人バイヤーは、対象外の地域(カナダ国外や他の州など)の不動産に投資をする。現に高級住宅地として知られているウエストバンクーバーはこの税の発効した8月には1戸も売れなかったという(前年同月は50数件売れた)。 また最近、この新税の対象外地域であるBC州の州都ビクトリアの不動産が高騰している。世界の富裕層のマネーがバンクーバーから移動を始めたようです。

②Empty home tax は、2017年1月から対象期間となり、1年後の2018年の2月に課税される。 例えば、カナダ市民でもBC州の住民でも、バンクーバーにセカンドハウスを持ち、半年以上貸しに出さないと、固定資産評価額の1%課税は免れない。例えば富裕な外国人やカナダ人が2ミリオンの住宅を保有した場合、1年に2万ドルのEmpty tax が課税されることになる。バンクーバー市の不動産の売れ行きがある程度減るかもしれませんが、この政策で空き家が減るかどうか疑問です。

③Mortgage のルールは連邦政府が決めたので、ルールの適用はBC州やバンクーバー市に限りませんが、住宅価格が高騰したトロントやバンクーバー等での住宅購入が住宅の一次取得者にとっては、以前にもまして難しくなりました。
自己資金が5%しか用意できない買主に、普通の金利(2.5%位)の2倍近い高金利の支払いが強いられ、住宅購入を諦める庶民も増えると思います。特に高額ではない住宅の売れ行きも陰りが出るでしょう。
このルールは連邦政府のルールなので、住宅価格の高騰が続いたBC州は、住宅一字取得者の負担を軽減するため、自己資金が20%に満たない購入者に、低金利で資金を貸し付けることを決めました。でもその条件をみると、どこまで負担軽減が可能になるのか不透明。

2016年の後半に決まったこの劇的な3つの課税やルール変更で、半年後の2016年の年末の統計はどう変わったのか、メトロバンクーバーの数値を見ると、住宅全体の価格は、2016年後半の6か月で、2.2%の下落。実際はもっと下がっていて、戸建ての家は、10%も下がった取引もあったというのです。
一方、先月比でみると、戸建て住宅は-1.8%、コンドミニアムは-0.3%となっていて、コンドミニアムの下落は殆どなく、むしろ上昇傾向にある。戸建て住宅を諦めた層が、コンドミニアムに流れたと考えられています。

いずれにしても、この状況下で問題なのは、市場に出される売り物件が極端に減ってしまっていること。2017年の市況はどうなるのか、不動産業者に聞いてみたところ、「このまま上がり続けるでしょう」とか、「上がり過ぎた分は下がるはずだが、下がりすぎるのが心配」と、色々な意見が交錯しているようです。
2017年もまだ始まったばかり、今後の動向を見守らなければなりませんが、今のところ、バンクーバの不動産が値上がりする要素が見当たらないように、私には思えてなりません。

最近の新聞で次のような記事を読みました。要約すると、
「バンクーバーに住む現役世代の管理職クラスの人達は、値上がりした住宅を売り、家が買い易い郊外へ移ろうと考えている人が増えた、と12月の調査で分かった。そしてバンクーバーの住宅所有者(35~54歳)の40%、(18~34歳)の35%は、家が買い易い他の都市に引っ越すことを考えているという。(by Resonance Consultancy)」

この記事を読んで、現役世代の多くが高騰した家を売り、その資金をもって他国や他州に移ってしまったら、バンクーバー市の経済を支えていた層が去り、地域の消費も経済も落ち込むのではないか。またその家を買える人は一般庶民ではなく、富裕な外国人や高齢者かもしれない。その家を買った富裕な外国人は、セカンドハウスを貸しに出すこともなく、Empty taxを払い、その家は1年の大半は空き家になる。空き家にならない家は高齢者が住む。そうなったら、バンクーバーの人口は減り、閑散とした街はシニアホームのような雰囲気になり、学校に通う子供は減り、活気のない街になってしまうのではないか、という不安が頭をよぎったのです。
そう思って今住んでいる街を見回しても、学齢期の子供たちは殆ど見かけません。
以前住んでいた古いウェストエンドのアパートの前は、日本でいう公立の小中学校でした。
時折、元気な子供たちの声が聞こえ、学校の退け時は子供たちが歩く街、それが健全な街なのではないかという気がするのです。

※メトロバンクーバー(英語:Metro Vancouver)は、カナダのブリティッシュコロンビア州南西部にある地方行政区のひとつで、カナダ国内第3位の都市圏を形成している。経済はバンクーバーを中心に構成されているが、行政府は同市の東に隣接するバーナビーに置かれている。
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by amtask | 2017-01-29 11:50 | ◎ ひとり言 | Comments(2)

バンクーバーの空き家問題―市から届いた郵便物

日本から2ケ月ぶりにバンクーバーの家に戻ってきて、まず最初に郵便物のチェックをするのが習慣になっています。たまにCRA(税務署)からお尋ねがあったりするので、郵便物のチェックはとても重要。
いくつかの重要な郵便物の中に、バンクーバー市から10月に届いていた、Empty Homes Tax(空き家税)に関するレターがありました。Public Consultation on Empty Homes Tax(市民協議会)のお知らせです。その内容を要約すると、

「今月(10月)、バンクーバー市はバンクーバー地域の空き家に、新税をかける提案をしました。家の所有者としてはこの新税に驚くかもしれません。そこで我々は(市)は、貴方が市のPublic engagement (公共的関与)に参加することを望んでいます。最終的な結論は、11月に出るでしょう。
バンクーバー市は今、賃貸住宅の空室率が殆どゼロという危機に陥っています。
バンクーバー市は、住民から近隣の住宅が長期間空き家状態になっていることへの不安が増大していると聞いています。この空き家税は初めてですが、市場に賃貸住宅をもたらすことを第一の目的としています。
殆どのバンクーバーの住宅所有者は、この税の影響はありません。
Principal residences(所有者が住む主たる住宅)・借家人・家族が住む住宅には空き家税がかからないからです。
この新税は、別荘や投資用不動産の所有者に、その住宅を事業用不動産として賃貸市場に貸しに出させたいのです。新税からの歳入は、市の借りやすい住宅の為に再投資されます。
我々は、長期間、住宅が放置される原因となる理由・筋書きが色々あるのは理解しています。
この市民協議を通じて、我々はこの税がかからない免税の方法と、空き家の所有者が貸しに出したくなるような税率を知りたいのです。City Council(市議会)による最終的な税率と免税については、11月に決定されます。」

以上がバンクーバー市から来た文書の内容ですが、私共にも送られてきたこと考えると、バンクーバー市の住宅所有者全員に、この手紙が送られているのでしょう。
今年8月に施行された外国人に課される15%追加取得税が決定する前から、空き家税については色々議論されていました。この新税は11月に詳細が決まり、対象となる期間は2017年1月からです。この急に決まった新税が、バンクーバーの不動産市況(売買と賃貸)にどのように影響するのでしょうか。過熱した市場を冷ますことが目的ですが、どの程度、住宅の価格や賃料が下落するかが問題です。

11月半ば過ぎ、この新税は、住宅が空き家とみなされると、市の評価の1%(年間)が課税されることに決まりました。例えば、1ミリオンドル(約8000万円)の家は、1年に1万ドル(80万円)課税されるのです。大変な金額です。今後、暫くこの新税についていろいろな議論がなされると思います。詳細については次回に続きます。

備忘録-2016年秋の日本滞在(2)
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by amtask | 2016-12-06 11:40 | ◎ ひとり言 | Comments(4)

Japan Rail Pass

私達が、日本滞在中に7日間という期間限定の旅の計画を立てた理由は、日本に来る前に、Japan Rail Pass という、日本中どこへでも切符を買うことなく行けるパスを買ってきたからです。
利用資格は、一定の条件を満たした外国人観光客、居住国の永住権を持つ日本人です。私達は後者に該当します。
購入したPassは7日間(ほかに14日間、21日間がある) グリーン車用(普通車用は10000円安い)で、
大人\38,880。この金額は円建てなので、実際に購入する時は、私達の場合、カナダドルに換算してカナダドルで購入します。
そのパスの魅力は、日本国中のJRの鉄道、JRのバスなどに乗れることです。
しかしこのパスにはいろいろな制限があります。
そのパスは日本では買うことができないこと。日本に来る前に買う必要があるので、日本に来て急に思い立っても利用できないのです。
そして最も大きな制限は、新幹線の「のぞみ」、「みずほ」に乗れないこと」です。昔。東海道新幹線では、「ひかり」が主流の時もありましたが、今は「のぞみ」「みずほ」を外して「ひかり」と「こだま」しか使えないとなると、関西や九州方面へは、飛行機を利用した方が良いと事になってしまいます。
そうは言ってもこのパスはあくまでも観光用、急ぐ必要がない旅だとすれば、とても楽に日本中を旅することができるのです。

カナダに移住して約10年経ちましたが、その間、今回を含めて3回このパスを購入しました。
今回も1週間のパスを購入しました。滞在期間約2か月の間に、1週間を決めて、旅行だけに専念するのです。しかし、その前に旅行のプランを自分で立て、宿泊の予約や列車の指定券をとらなければなりません。これが結構大変なので、出発前の1週間は、旅行の計画で頭が一杯になりました。
まず一番行きたいところから決めます。大体2つの行先を決め、1泊2日や2泊3日の旅を組み合わせて、7日に満たない場合は、日帰り旅行を組み入れます。この日帰り旅行を、私は「すごく得した」という意味で「おまけの日帰り旅行」と称して、blogにもアップしました。
勿論、利用する交通機関はJR新幹線と特急、目的の地域に行ったらローカル線で回ります。
ここで重要なことは1か所に留まらない、宿泊費を節約するため、途中東京の自宅に泊まることも考えます。
そんな風に工夫して、新幹線に乗って時間を節約し、見たいところをゆっくり回るのです。
新幹線を利用すれば、7日間の間に北海道と九州に行くことも可能。空いた日は、日帰り旅行を入れて、パスを有効に使います。
初めてこのパスで旅行したとき、東京―名古屋―広島―下関の順に親戚や友人を訪ねても3泊4日、その後、軽井沢・京都・仙台など日帰りで楽しみました。
日帰り旅行は宿泊の予約をしなくて済むし、お天気や体調の具合で止めたりできるので気が楽です。グリーンも利用できるパスを買うと、楽に座って行けるので、日帰りでも優雅な気分で旅することができます。
利用できない列車があるなどの制限はあっても、期間中は、切符を買わなくても自由に列車に乗れる、空いていれば、グリーンの席にも座れるこのパスはとても便利です。

でも最近は外国人の観光客が急増して、JRがこのパスの購入条件を,厳しくするという話もあるようです。
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by amtask | 2016-11-19 12:21 | ◎ ひとり言 | Comments(7)

バンクーバーの住宅バブル―世界一高いバブルのリスク

2016年9月27日、スイスの銀行UBSが、“Vancouver real estate has highest babble risk in the world ”(バンクーバーの不動産バブルのリスクは世界一)と報道しました。
UBSは世界の住宅バブルを比較するため、主要18都市にスコアを付け、そのスコアが1.5を超えるとBubble riskがあるというのです。また世界の18の都市を5つのグループに分類し、バンクーバー(2.14)を、最もリスクが高い都市だとしたのです。
因みに、東京は18都市中、12番目でOver valuedのグループに分類されました。

ⅠBubble risk(実態より高すぎる評価)の都市は、
①Vancouver ②London ③Stockholm ④Sydney ⑤Munich ⑥ Hong Kong
ⅡOver valued (実態より高い評価)は、
⑦San Francisco ⑧Amsterdam ⑨ Zurich ⑩Paris ⑪ Geneva ⑫Tokyo 
⑬Frankfurt
ⅢFair valued(適正な評価)
⑭Singapore ⑮Boston ⑯New York ⑰Milano
ⅣUnder valued (実態より低い評価)   
⑱Chicago
ⅤDepressed valued(低すぎる評価)なし

UBSは、Bubble risk に加えて、Price to income ratio のランク付けしました。地元の勤労者の年収で住宅(約60㎡のアパート)を買うとすると、何年働かなければならないかというものです。
①Hong Kong-18年 ②London-15年 ③Paris-13年 ④Singapore-12年 ⑤New York-11年 ⑥ Tokyo-11年 ⑦Vancouver-9年 ~
この年数が長ければ長い程、住民にとって住宅が買い難いことになるのです。

もう一つのランク付けは、Price- to -rent ratio。住宅を購入し、家賃をとって貸した場合、何年で回収できるかという指標。そのランク付けは、
①Vancouver-40年 ②Zurich-37年 ③Munich-36年 ④Hong Kong-35年 ⑤London-33年.……⑭ Tokyo-22年
この数値は、バンクーバーで10年もアパートを借りていた私にとっては、興味深いものです。
バンクーバーの家賃は、テナントにとってはそれほど高くなく、家主にとっては割に合わないと考えられるからです。

UBSのこの発表がなされたのは9月27日、それ以前のバンクーバーの住宅市場は、いつバブルが弾けるかわからない状況だったのです。
UBSの報道によると、バンクーバーの住宅価格は2007年から実態より高く評価され始め(いわゆるバブル発生)、ここ2年間で、外国人の需要増加により急激に価格が高騰、弾けるほどのバブルに膨らみました。
2006年、私がカナダ゙に移住した直後の状況をみて、日本のバブル時と同じことが起きていると直感し、その状況はバブルに違いないと思いました。どんな状況だったかというと、1つの売り物件に複数の購入希望が殺到することが頻繁に起きていたからです。UBSの説明とほぼ一致しています。
しかしその当時、バンクーバーに住む人々は、「これはバブルではない。これからも住宅価格は上がる」と断言していました。確かにリーマンショックの一時的な下落はあったものの、その後約10年間は上がり続け、とうとうバンクーバーの不動産バブルは世界一位になってしまったのです。その理由は、富裕な外国人が莫大な資金を持ち込んで、高額な住宅を購入したからでしょう。

バブルが発生すると、実態とかけ離れた金額で売買されことになりますが、膨らみ続けたバブルは何時かは弾けるもの。ではバブルが弾ける要因とは何か。それは、①金利の上昇 ②供給の増加 ③外国資本の流出だというのです。どれか1つの要因が満たされるとバブルは弾けることになるそうです。
住宅バブルが膨らみ続けたバンクーバー、市政府や州政府は、バンクーバー地域に住む住民や勤労者が住宅を買い易くするため、住宅価格を適正に抑えるために、③の外国資本の流失という状況を意図的に作りました。それが、外国人購入者にのみ課税される15%の追加取得税(新税)になったのです。

その新税が発効された2016年8月2日以降、金利はまだ低いままですし、供給も増えていない(売りに出される物件の数はそれほど多くはない)ですが、まだ2か月しか経っていないのに、住宅市場の状況は大きく変わってしまいました。新税の導入により、熱し過ぎた市場を冷やす効果が充分すぎるぐらいあったようです。
巨額な資金を持ち込んでバンクーバーの不動産を買いあさっていた外国人のほとんどは、新税発効後、よその地域に引き上げてしまいました。
これからも政府の思い通りにバブルが弾けるでしょう。既に高額不動産のバブルは弾けてしまったようですが。
しかし、実態に近い適正な価格までバブルが弾けるのは良いとしても、下がりすぎることがあれば、住民への悪影響が考えられます。
この新税の導入で、外国人による政府を相手取って集団訴訟も起きています。
2017年、バンクーバー市、BC政府は、バンクーバーの空き家問題に手を付けることになっています。今後のバンクーバー地域の不動産市場はどうなっていくのでしょう。多少の不安と期待も持ちながら、注意深く見守っていこうと思います。
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by amtask | 2016-10-10 00:35 | ◎ ひとり言 | Comments(4)

バンクーバーの不動産バブル

衝撃的な、外国人に課せられる追加不動産取得税

7月25日の朝、テレビを見ているとき、この新税についての報道がなされた。
その新税とは、外国人が居住用不動産を取得し、登記をする際にかかる追加的な取得税。
通常の取得税の計算は、取得する不動産価格の1~3%なのに 新税は、FMV(公正市場価格、通常の取引では購入金額)×15%、取得税としては、異例なほど高額な課税だ。その新税が追加取得税として、通常の取得税に新税が加算されることに決まったのだ。
(詳細については、文末「新税の詳細」をクリック)

最近、バンクーバー市を中心とする空き家問題が社会問題にまで発展し、新聞なので、その対処法を市政府が模索しているのを読んだ。
それが、いきなり新税の新設、それも発表から8日後の8月2日が施行日だと聞いて更に驚いた。それまでは1年間空き家にしていた不動産の所有者には、従来の固定資産税の他に罰金的に追加の固定資産税を課税する議論があるのはきいていた。
地方政府が、不動産の高騰を食い止める方法を探っている理由は、この地域に住んでいる多くの住民が、急激な価格高騰の為に、この地域では住宅を買えなくて、遠くに引っ越さなければならない状況になってしまったからだ。
確かに住宅の価格は、私達が移住する前から高騰し続け、私達はその上昇しの途中でようやく自宅を購入できたのが、去年の春。それ以降、更に急上昇し、1年に平均20~30%の上昇、中には30%以上価格が高騰したしたものもあった。それに連動して固定資産税も高騰、住んでいるだけで住宅費用が生活を圧迫するようになった。我家の場合も固定資産税は25%上昇してしまった。

その住宅価格の高騰の理由は、富裕な外国人が、バンクーバーの不動産を安全な実物資産として購入したものの、「住まない」・「貸さない」という状態なので、古くからこの地域に住む住民は、目の前に沢山空き家があるのに「買えない」・「借りられない」ということになってしまった。その結果、売りに出た家には、買い手が殺到し、価格がどんどん吊り上がっていった。
また賃貸市場も同じように、貸し出される住宅が少ないので、家賃が値上がりし、借りたくても借りられない状況に陥っていた。最近は年20%も高騰したそうだ。それを地方政府は、何とか一般住民がこの地で暮らせるようにしたいと打ち出したのが、この抜き打ち的な新税だった。

長きにわたって膨らみ続けたバンクーバーの住宅バブル、この新税でどれほど弾けるのか。政府が新税を発表した7月25日以降の報道を、いくつか拾ってみた。

【7月25日以降の報道】
〇価格高騰の理由は、富裕外国人が、この地域の居住用不動産を購入し、価格を釣り上げた。例えば、6月10日~7月14日までに外国人が居住用不動産を購入した金額は約1ビリオン(10億ドル)この地域の取引額の86%に当たる。

〇価格高騰の現状
バンクーバー地域の住宅価格は2001年から2016年までに約450%(4.5倍)に高騰した。
また2015年夏から、2016年夏までの1年間は特に価格高騰が激しく、年36%も価格が上昇した例もある。
 このバンクーバーの36%の高騰(5連続4半期)は、世界37都市の中で最高、因みに2位はシンガポール(22.5%)、カナダの他の都市を見るとトロントは(12.6%)だった。

〇その勢いを増す価格上昇を食い止めるために、バンクーバー市が考えたのが、空き家に罰金的な「空家税」を課税、空家を貸しに出させることも考えているようだが、まず先に出てきたのが抜き打ち的に発表された外国人購入者に課税する新税 。それらの新税で得た税収は、庶民が住める賃貸住宅の建設に回すという。

〇新税発表後のHome sales(住宅販売数)は、2016年7月は、前年比(19%)、前月比(27%)の下落率を記録した。しかし、価格は季節的に落ち込む時期なのに、すべてのタイプの一般的な住宅のベンチマークは上昇、前年の7月に比べて32.6%上昇した。売り出された中古住宅(いわゆる在庫)は、1年前に比べて27%も減少している。バンクーバーの不動産のマーケットは、需要に比べて供給が極端に少ない品薄状態が続いていた。
しかし、さすがに7月25日に比べて、8月22日の平均住宅価格は17.1%下がった。

〇今後の価格動向は?
2016年の第3四半期の予測は、年率10%上昇するという見方もあるが、大手銀行やモーゲージ会社は、不動産価格は今後50%値下がりする可能性もありとして、対策を講じているという。

〇この劇的な新税の導入を、地域の住民はどう思っているのか。ある調査によると、90%の人が賛成しているという。
新税に加えて、厳しいルールを設定するべきだと考えている住民や、中央政府のメンバーもいるという。
しかし、この新税のお蔭でカナダ住民が売りに出した家が売れずに、連鎖的にカナダ住民の住宅の買い替えが困難になっているケースもあり、この新税で影響を受けるのは外国人だけでなく、カナダ市民や住民もその影響が及ぶこともあり、ことはそんなに簡単ではないという気がする。

〇因みに、他の国では、外国人の住宅購入について、どのような対策を講じているのだろうか。私の知っている範囲では、
オーストラリア:外国人は新築住宅とリゾート物件しか買えない。
東南アジアの国の中には、外国人は、建物は購入できるが、土地は買えない国がある。

新税が施行されて、まだ1か月が経ったばかり、今後の不動産市況を外国人も地域の住民も固唾を飲んで見守っている状態が続く。

新税の詳細
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by amtask | 2016-09-07 03:41 | ◎ ひとり言 | Comments(2)

初めての在外選挙

6月末日、初めて在外選挙で、参議院選の投票をしました。
3年ほど前、私は住民票を抜いたので、日本では投票できなくなったからです。それに今回の参議院選の争点は、憲法改正問題と非常に重要な選挙、是非投票したいと考えていたので、日本に一時帰国する前に在外選挙人証の手続きを済ませておきました。
日本から戻るとすぐ、在外選挙人証を受け取りに領事館に行ったのですが、投票の〆きりが7月2日までだと知って、ついでに投票も済ませることにしました。
しかし急に投票することになり、投票用紙を目の前にして、誰に投票するかまだ決めていないことに気付いたのです。日本での投票は、世田谷区の小さな児童館の中の、囲われたブースの壁に、東京都の候補者の名前が貼ってありましたが、ここでは日本全国の候補者の名簿が、分厚いファイルになって置いてあるだけ。
日本では、投票に行く前に各候補者の公約や主張など知り、投票する人を決めて行ったのですが、急遽投票することになったので、投票する候補者を決めていなかったのです。しかもここでは、分厚いファイルから名前を探し出すだけでも大変な作業。しばらく考えてようやく一人の候補者の名前を思い出し、記入したのです。
偶々その前夜、その候補者の演説をネットで聞いたから、そして大筋、私の意見(原発や改憲について)と同じだったので、その候補者の名前が記憶に残っていたのです。
私は指示された通り、記入した2枚の投票用紙を別々の封筒に入れて、それをまた少し大きめの1つの封筒に入れて、提出しました。私は住民票を抜く前は、東京の世田谷区に住んでいたので、投票用紙は世田谷区選挙管理委員会に送られるようです。

その後、その候補者の演説をネットで見たのですが。彼が演説を行う駅前の広場には、見たこともない程の大勢の群衆が集まり、熱っぽく語る彼の演説に耳を傾けていました。自分で考え、自分の言葉で語る演説が印象的でした。
一方、彼の対極にある与党公認の候補者の演説もネットできいてみました。ところが演説しているのは応援に駆け付けた安倍首相。候補者は黙って時々群衆に手を振るだけ。群衆と言っても閑古鳥が鳴くようなまばらな人影、私の見ている間中、候補者自身の声も言葉もきけませんでした。

そして7月10日の投票日の後、ネットで見たニュースで、参院選の投票率についての報道がありました。期日前の投票者数は過去最大、なのに史上最低の投票率だというのです
そして東京のおける当選者6人の名前が報じられましたが、閑古鳥に向かって黙って手を振っていた与党公認の候補者が当選し、東京の主要な駅前広場などで、大勢の群衆を集めて熱弁をふるっていた候補者が落選という結果だったのです。不思議、何かおかしいと強い違和感を感じたのです。そして、過去にも私は同じようなことがあったことを思い出し、私が自分のblogの「ひとり言」の中で綴った2013年1月付「不思議な選挙投票率」を読み返してみました。
2012年12月の選挙の争点は、原発と消費税問題、そして同時に都知事選も行われたのです。
その選挙の時、私は未だ日本の住民であったし、日本に一時帰国中だったので、日本で投票できたのです。それで投票日に、家の近所の投票所に行ったのですが、見たこともない長蛇の列が投票所〈住宅街の小さな児童館)をとりまいていました。ところが当日のお昼のNHKのテレビニュースでは、「史上最低の投票率」と報じていたのです。ニュースをきいたお昼の時点で、「投票日の半分しか時間が経っていないのに、なぜ史上最低と断定できるのか」という素朴な疑問を持ちましたが、「見たこともない長蛇の列」を目の当たりにして、私の疑問と違和感が更に大きくなりました。そして開票の結果は原発賛成・消費税賛成の候補者が当選、毎週金曜日の夕方、首相官邸前に集まった原発反対派は、一体どちらに投票したのか?と不思議でした。

それが3年半経った今回の2016年の参院選の状況も「史上最低の投票率」、その時の状況と似ています。2014年2月の都知事選でも、閑古鳥の前で演説した舛添氏が当選し、陸橋が壊れるほどの大群衆の前で演説した細川氏が負けた時と似たような構図。大群衆を集める候補者は落選し、閑古鳥の前に立つ候補者は当選することが繰り返されているのです。どう考えてもおかしいと思います。

その時のblogにも、私は「不正選挙―ムサシ」ということまで書いていましたが、私自身半信半疑だったと思います。今回の選挙でも断定はできませんが、あまりに不自然なことが繰り返し起きると、ますます選挙そのものに対しても、疑心暗鬼になってしまいます。
もし不正があるとすれば、報道される「最低の投票率」も作られた数字かも知れません。実際の投票率が上がったとしても、選挙のたびに「最低の投票率」だとニュースで流されれば、選挙そのものを信用しなくなった国民は選挙に行かなくなり、実際の投票率も「最低の投票率」になってしまい、日本は為政者のやりたい放題の国になるでしょう。
今回の選挙の後、東京だけでな区地方のあちこちで、不思議な現象が起きているようで、とうとう地方紙のいくつかが「不正」という言葉を使い、この問題を取り上げ始めました。過去においての疑問も含めて、何らかの方法でこの問題を、しっかり解明してほしいと思います。それを怠れば、日本から民主主義は消え、独裁国家になってしまうからです。

あと半月もすれば、都知事選です。在外選挙は国政選挙しか投票できないので、私は地方選である都知事選の投票はできません。でも、気持ちは未だ都民の私、この都知事選では、疑いもなく公正に選ばれた本当の当選者が、東京都の知事になることを心から願ってやみません。
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by amtask | 2016-07-16 16:34 | ◎ ひとり言 | Comments(0)